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古島団地アイディアコンペ応募案(佳作受賞)
主催:社団法人 沖縄県建築士会
 平成14年に行われた、500戸あまりの大きさの団地建替えアイディアコンペの応募案。
 国道330号からの那覇の入り口にあたる古島地域の場所性、これからのライフスタイル、集合して住むことの意味。議論を重ねた末にこれら三点に要点を絞り込み、提案内容をまとめていきました。

                                             提案イメージCG
設計要旨

「多様な価値観で持続可能な生活の出来る新しい沖縄型都市生活」

 都市はたくさんの矛盾をはらんでいるからこそ楽しい!決まりきった生活より自分で選択した生活のほうが生きがいがあって楽しい!誰しも、永い時間の経過の中には生活の変化も考えられる。それでも都市生活を享受し、共に住み、生きる喜びを感じられる住まいとは?
都市の縮図のような、そういう集まりの住まいを目指したい。


○緑の杜は市街地へのトランジットポイント
 ・車より人で溢れる中心市街地の環境創りを!
  (郊外から国道330,環2号を介し流入する車をパーク&ライドで抑制)
 ・街の端末機能を集積したタウンゲート創りを!
  (待ち合わせ空間や情報開示システムを併せ持つ場として)

○アジア的都市居住で市街地の再生
 ・集まって住むことの本来の意味を問い直す!
  (集合し共有することで個の生活はより豊かとなる)
 ・職+住の近接で活気と潤いのある地域創りを!
  (多様な価値観での生き方は持続可能な棲みかと街を創る)

○新しい集合住宅のカタチ
 ・豊かな個と個の集まりで公空間を作る!
  (共有する事が先ではなく、個が必然性を感じ連携したい計画を)
 ・多様化生活の中、選択自由な住み替え空間を!
  (従来の一区画住戸内生活から地域内複数居住スペースを)

コンペ時の古島団地。老朽化が進んでおり、当初からの住人も高齢となり、高齢者の一人暮らしが多いなどの問題もあるが、定期イベントやクラブなど、団地内コミュニティは非常に高度で充実している。
国道330号からみると、大きな壁のようにそびえ建ち圧迫感を感じさせる。これの低減も計画の考慮事項としました。

全体構成
 敷地内のモノレール古島駅に近い箇所にトランジットポイント(中継地点)の為に「みどりの杜」と名付けた立体駐車場を設け、周辺地域からの景観、風の流れ、人の流れ、日照の向き、コミュニティーの発生、歩行者への圧迫感の低減等を考慮に入れ、建物の高さ、用途、配置、植栽、動線、広場などの計画を慎重に行った。
新居住システム
 個々の住戸に関する考え。これまでの住戸は1区画内で完結していた為、内と外、専用と共用、公と私の区別があまりにも明確になり、共に住むという意識が気薄になりがちでした。今回の提案は、1住戸の使用部分が団地敷地内に複数点在し、住人同士が織り重なるように相互に利用しあう計画です。

1住戸の使用範囲
主住戸+離れ+1階ストックルーム+地上菜園+屋上サンテラス
シティゲート
 330号線に向けての建物壁面には、トランジットポイントの役割の一つである「情報開示」用に電子ボードを設置して、歩道・車道・モノレールへ情報を発信し、光り輝き変化するファザードは都市景観を創り出し、外来者は都市への入口(シティゲート)であることを意識する。
都市を緑で包み込む
 古島団地にできた「みどりの杜」は、近隣へと連鎖し次々と緑の線として伸びていく、その波及はしまいには輪となり、みどりの輪で都市を包み込んでしまう。

  ・・・緑の遊歩道で街を回遊できたら・・・

      それが私たちの夢です。
北側斜線
 敷地北側は法律上、北側斜線によって建物を高層化できないが、それを逆手に取り、段々にスキップしていく形態を採用し、緑化することで周辺地域への圧迫感を軽減し、広がりのあるデザイン計画へと繋がった。


建替計画
 現在の入居者は居住しながら建替工事をする。棟別に順次建替工事を行い、完成ごとに順次新居に移転する。敷地内間の新旧移転を基本とします。
最初に工事期間中も耐えられるように一号棟の改修補強をします。
第一段階・・・敷地内空地にD棟(68戸)を建て、四号棟一部(35戸)入居者を移転させます。
第二段階・・・空家になった四号棟左側を撤去し、E等半分(52戸)を建て三号棟(85戸)入居者を移転します。
第三段階・・・空家になった三号棟を撤去し、B棟(38戸)とA棟の半分(66戸)を建て、二号棟の半分(74戸)の入居者を移転させます。
第四段階・・・二号棟の半分を撤去し、C棟(74戸)とA棟の半分(56戸)を建て、四号棟半分(28戸)と二号棟の半分(80戸)の入居者を移転させます。
第五段階・・・四号棟残りと二号棟残りを撤去し、C棟(74戸)とE棟残り(48戸)及び駐車場を建て、残りの入居者(56戸+30戸)を移転させ、新しい入居者を募集します。
第六段階・・・一号棟を撤去し、公園、緑地プロムナードを完成させる。


コスト計画、各種制度の活用
コスト計画
仮設住宅のいらない建替え計画で仮説費を省く。
敷地形状を生かし造成費を省く。
単純明快な平面、住棟の構成でボリュームを押える。
厚い住戸界壁を垂直に耐震壁として通し、構造ボリュームを抑える。
駐車場等は鉄骨造で工事費を軽減する。
制度の活用
総合設計制度を活用し、公開空地を設けることで400戸に必要な床面積を確保すると共に快適な住居環境を確保し、同時に近隣との良好な関係を創り出す。

補助金制度の活用
特定優良賃貸住宅供給促進事業制度
環境共生住宅市街地モデル事業
高齢者向け優良賃貸住宅制度等を活用する。


模型写真


道路側ファザード

模型全景


浦添側からの景観

周辺地域との関係

北側斜線部分

図面やその他の資料をご覧になりたい方は、ぜひアトリエ・ノアへ御連絡ください。